MIDI フットスイッチ 自作 Arduino (1)
メインで使用している HeadRush MX5 ですが、家で一人で弾いてるので机の上に置いて使っています。ほとんどの場合問題ないんですが、ルーパーとして使用する際には、やはりフットスイッチで操作したいんですね。
MX5 の取説を参照すると、MIDI の CC (コントロールチェンジ) 信号にてフットスイッチの操作ができることがわかります。(p.27 外部 MIDI コントロール)
CC#50: Footswitch 1
CC#51: Footswitch 2
CC#52: Footswitch 3
実は MX5 入手前、Gigboard を持っていた時に中古で安く買ったフットスイッチがあります。
・TC Electronic: G-Minor MIDI Foot Switch
これがちょっと使いづらい。スイッチは直接踏むようにできていなくて、筐体の上蓋部分が3方向に傾くことによって、下にある3個のタクトスイッチのうち1つが<<押されなくなる>>事をもって、操作するようになっています。中古でネジ部分とかが調子悪い個体のせいかもしれませんが、操作しづらいし、改造ベースにするにしてもそこそこ大きくてあまり嬉しくない。
そのため Arduino 及び手持ちのジャンク Marshall フットスイッチを利用して自作する事を検討し始めました。
使用する Arduino (互換) ボードは Amazon で安かった
こちらは Arduino Leonard として動作するようですが、下記の Sparkfun, Pro Micro 基板の互換品のようです。
Amazon 販売ページの情報でいじっていた時にはわからなかったのですが、Serial の送信は "Serial.xxx
" ではなくて "Serial1.xxx
" を使わなければいけない、などの注意点があり、最初 Arduino のスケッチ例 "MIDI" で動かなかったのが、ここだけ修正することで MIDI 信号出力されるようになりました。
とりあえずここまで。
Headrush MX5 でリズム (メトロノーム、ドラムマシン) を使用する → 基本的にはできないが・・・
Headrush MX5 は音もよくてルーパーもついていて、これ1台でなんでもできそうですが、練習するときに役に立つメトロノームやドラムマシンの機能はついていません。
(ま、割と値段が高いマルチエフェクターだとついてない印象ですが)
しかし当然ユーザーとしては欲しいと思っているので、 Headrush Forum にはそういった質問もあり、例えば下記のメトロノームが欲しいという質問では Headrush 公式からの回答も載っています。(見るためには登録してログインする必要があります)
その回答 →
1. Aux 入力を使用する
当たり前すぎる回答ですが、 Headrush MX5 は Aux 入力を備えているので、そちらにつなげばメトロノームが使用できます。
例えば iPhone のヘッドホン出力を Headrush MX5 の Aux 入力とつなぎ、好きなアプリ(例えば僕の場合は YAMAHA のメトロノームアプリ) を使用してメトロノーム音を流すことで練習に使えます
また逆に言うと 2021/10 の回答でこれなので、すぐにメトロノーム機能を取り入れる気は無いように見えます。
次に見つけた質問は、ドラムマシンの機能はつけられないの?という質問です。
ここでも基本的にはその機能はないので、AUX 入力を使う話が出てきますが、似たような話で、オーディオインターフェースの機能の話が出てきます。
2. オーディオインターフェース機能 (USB) からの入力
これ AUX よりも便利かといえば、全然そうでない(たぶん音質は若干いいんだろう)と思いますが、気になる情報が書いてあったので、ここに書いておきます。まず USB で PC からつなぐというのは普通の機能なのでよく使うかと思いますが、 iPhone/iPad からはつなげるのか?という疑問があります。
これ、僕も前に試しましたが Lightning USB Camera Adaptor などを使用すれば特に問題なく繋げました。ただし iPhone 側のボリューム操作が効かない状態になります。
ところで、この回答からリンクされている部分を読むと、「You can easily adjust the APP volume in the INPUT Block in the USB IN setting.」とあるので、ボリューム操作は入力ブロックの USB IN 設定のところでいじれるようです。(まだ試していないのでそのうち試そうと思います)。ま、面倒くさいですが。
またそれ以外の方法として書いてあるのが →
3. .wav ファイルをインポートしておく
これも前にやってた事があるんですが、公式の回答にも「 you can load audio files into the looper」とい書いてあるように、欲しいリズムパターンを WAV ファイルで用意しておいて、それを MX5 側にコピー、その後ルーパーを立ち上げた後に Load する事で、あくまでルーパーの最初のトラックとしてですが、リズムを鳴らすことができます。
例えば僕がやったのは、Cubase を持っているので、そちらでリズムトラックを作成します。それをオーディオファイルのエクスポートで WAV ファイルにし、MX5 を USB でPC につないでファイルトランスファしてあげておくと、ルーパーで毎回ロードしなければいけませんが、リズムトラックとして使えます。
この際、テンポを変更することができないので(半分にはできたかと思いますが)、僕の場合は欲しい BPM 毎(80BPM, 120BPM とか)に別のファイルを作って使用しています。
結局 AUX からのメトロノームのほうが簡単ですけどね。
こちらの良い点はルーパーなので、特定の曲の練習であれば、ドラムマシンのトラックをロードした後は自分でベース → リズムギター → リードギター のように重ね撮りしていく事ができる点ですね。Cubase でもできますが、PCをつながなくてよいので。
※しかし、この辺のドラムマシンとルーパーを一体にした練習のための使い勝手でいえば、Zoom の G1 four が一番良かった!(時間がちょっと短かったので使わなくなったけど)
HeadRush MX5 | Getting Started
続けては、最初にやる事
・[00]20] 電源ON
・[00:30] メインスクリーン(電源ON から メインスクリーンが表示されるまで数秒待ちます)
*インプットブロック (入力の設定)
*ペダルチェーン (エフェクターペダルやアンプのつなぎ方)
*アウトプットブロック (出力の設定)
*RIG の名前 (エフェクターペダルとアンプを組み合わせたセットを RIGと呼びます)
*(設定によりますが)RIG で使用しているエフェクターペダルの ON/OFF をフットスイッチで操作できます
*シグナルチェーンのタイプ (ペダルを直列につなぐのか、途中からパラレルにするのかは完璧に自由に設定できる訳では無く、用意されたタイプの中から選択します)
*TAIL の ON/OFF (別の RIG へ切り替えた際に リバーブ、ディレイの余韻を残すかを選択)
・[00:50]上部 (メニュー) の説明
* 左上の横三本線でセットリスト (RIGをまとめたもの) を選べます
*虫眼鏡アイコンは検索で、RIGの名前で検索できます
*RIG の名前の所を指で下に引張るように操作するとリストが出てきてそこから選択もできます
*SAVEはRIGの保存。SAVE NEW RIG にすれば別名で保存可能
*・・・(三つの点) のメニューから RIG の操作や GLOBAL MENU の選択、LOCK スクリーン (スクリーンロックして、不用意なタッチ操作で変更されないようにする) などができる
・[01:52] インプットブロックの設定: インプットブロックの所をダブルタップする事で、設定画面に入る
*それぞれのブロックやエフェクト、アンプなどにはプリセットが用意されていて (自分でもプリセットとして保存できる) のでまずはそれを選択することができる。また画面上に見えている設定を微調整する事も可能で、画面の該当する部分をスワイプしたり、選択した後にエンコーダーノブを回す事で調整できる。
*ノイズゲートの調整もここでできる
*USB 入力の設定もここでできる
・[02:40] アウトプットブロック
*アウトプットブロックでは特に出力が大きすぎでクリップしてデジタルノイズが出ないように注意してね
*モノ (0%) ~ ステレオ (100%) の調整も可能
一旦ここまで
HeadRush MX5 | Hardware Overview
つづけて Hardware Overview 概要になります。
・[00:24] 左上のノブ: マスターボリューム (出力の音量)
・[00:28] その下: エンコーダーノブ (パラメーター変更や、スクロールで使う)
・[00:40] 真ん中: 4インチのディスプレイ, 高解像度でタッチ操作可能
Pedalboard や Gigboard では 7インチだったが、大きさ以外は変わらないよ!
・[00:54] 右: エクスプレッションペダル, Pedalboard と一緒。2種類のペダルとして切替えて使えたり、ハンズフリーモードではパラメーターの調整にも使える
・[01:10] 下: フットスイッチ x 3, Pedalboard や Gigboard のように使える (3つだけど)
・[01:33] 裏面 (入出力): ギター入力、外部エクスプレッションペダル
・[01:42] 裏面: エフェクト、センド・リターンはステレオ。TRS になっているので Yケーブルなどでスプリットして使えますよ
・[01:52] 裏面: メイン出力 (ステレオ)、ヘッドホン (ステレオミニ), AUX (ステレオミニ), MIDI 入出力 (ミニ), USB
DISTORTION GENERATOR (ROCKMAN) はプリアンプなのか?
プリアンプでしょう
買う前まではなんとなくエフェクターなんだなぁ、と考えていたハーフラックの ROCKMAN シリーズでしたが、前回の記事
SUSTAINOR (ROCKMAN) はプリアンプなのか? - Guitar notes in a hutch
で書いた内容を参照してもら
えば分かる通り、SUSTAINOR 同様に ROCKMAN の DISTORTION GENERATOR はプリアンプと考えていいでしょう。
そもそもプリアンプだからなんだ
?って話もありますが
そして、これも本体の表面を見ればちゃんと書いてありました。「ROCKMAN / DISTORTION GENERATOR / WITH PREAMP AND DIRECT LINE DRIVER」。
なので、システムとしては DISTORTION GENERATOR をプリアンプとして、1 ch の歪だけのアンプを構成することが可能になるのですが、前回同様カタログを見て気づいたことはそうはいっても、ROCKMAN の基本的な構成は
・SUSTAINOR → DISTORTION GENERATOR → STEREO CHORUS → STEREO ECHO
となり、本筋のプリアンプは SUSTAINOR なのだと思います。
これはギターの入力が SUTAINOR のみ前面パネルに存在し、その他のモジュールは入力が後面にあるという点から読み取れます。
というか SUSTAINOR を買う前に DISTORTION GENERATOR を入手した時点で、「なんで入力は後面なんだろう?」と思っていた疑問が解けた感じです。
上記の 4モジュールを組みあわせた状態を構成図にしてみる(後ろから見た感じ)と以下のようになるかと思います。
つまり、ギターからの入力を SUSTAINOR 前面につなげば後の配線は後ろ側で完結するようになっています。(モジュールを組合せてヘッドアンプを作っている感じ)
DISTORTION GENERATOR は SUSTAINOR を手に入れたら不要なのか?
では、SUSTAINOR と DISTORTION GENERATOR 両方手元に置いておく必要はあるのか?という事で言えば、ROCKMAN の基本的な 4音色 (CLN, CLN2, EDGE, DISTORTION) をとりあえず使いたいという事だけからいえば、 SUSTAINOR があればそれらは出せます。
ただし SUSTAINOR と DISTORTION GENERATOR の両者で同じ歪かと言えば、これは
GUITAR STUFF BLOG さんの記事にも書かれていて、
若干違います。(僕も実際に比べましたが違いました。)その音色が必要であれば当然 DISTORTION GENERATOR が必要になるわけです。
ところが、それ以外にも、色々考えてみると両者を揃えておくことで ROCKMAN システムがより便利に使えるから、あった方が良いのではないか?という事にも気が付きました。
例えば上図のようにシステム構成をしたとします。
BYPASS に A/B Switch がつながっているのが特徴で、これが何かというとネットで拾った DISTORTION GENERATOR の取扱説明書を見て気づいたわけですが、ここに「"Y" Cord and A/B Swithing」という項目があります。
A/B Switch (BOX) は通常ギターの出力を2系統に切替、といったことに使う単純な切替スイッチな訳ですが、ここの入力にギターでは無く HOT/COLD をショートさせた(自作の)プラグを刺します。
そして例えば A出力を SUSTAINOR の BYPASS に、 B出力を DISTORTION GENERATOR の BYPASS につなぎます。
BYPASS スイッチ入力はショートさせる (ラッチタイプのフットスイッチを ON にする) とバイパスする事ができるので、このように接続すると A/B Switch を踏む事で、どちらか一方をバイパス、もう一方は有効にする切替が瞬時にできる訳です。(通常のラッチスイッチをそれぞれにつないでも切替は出来るが、同時に行うことは難しい)
加えて SUSTAINOR の Channel 切替えにフットスイッチ、DISTORTION GENERATOR の BOOST にフットスイッチをつないだとすると以下のように 4つの音色をフットスイッチで切替えられるという事になります。
例えば SUSTAINOR の CH1 を CLN2, CH2 を EDGE にしておいて、DISTORTION GENERATOR を DISTORTION およびそれを BOOST した音色で使う事にすれば、
上記のようにまずそれぞれのモジュールで出したい音を選択しておいて A/B スイッチで SUSTAINOR ⇔ DISTORTION GENERATOR の切替すれば 4音色切替えで使えることになります。
もちろん ROCKMAN MIDI OCTOPUS を使えばより高度に、楽に切替できるはずな訳ですが。。。
SUSTAINOR (ROCKMAN) はプリアンプなのか?
ROCKMAN のハーフラックモジュールを見ていると一番名前から何をやっているのか分からないのが「SUSTAINOR (サステーナー)」です。
名前だけから考えれば「SUSTAINOR」なので、BOSS の Compression Sustainer (つづりは若干違いますが、英語によくある表記のゆれの範囲と考えています)のようにコンプをかけて、サステインを伸ばすための機材かと思ってしまいます(いや、そのような事を行っている機材なんですが、それだけではないという話ですね)。
いろんなブログ記事を見て調べればプリアンプと考えるのが妥当だとは分かるのですが、その根拠は?と考えると今までははっきり分からなかったところだったのです。
ところで、今回過去の ROCKMAN リーフレットを手に入れる事ができまして、そのラインナップを見ると、これらのハーフラックモジュール群を組合わせる事でヘッドアンプを構成している事が分かりました。
ここから 「SUSTAINOR」(と「DISTORTION GENERATOR」)はプリアンプと考えて良いんだなと、ようやく納得できたわけです。
まずこちらが ROCKMAN シリーズのみで構成された スタックアンプ。こちらを見れば ROCKMAN のモジュールを組合わせる事でアンプを構成できることが分かります。
ROCKMAN ハーフラックモジュールは単なるハーフラックのエフェクターかな?と思っていた時期もありますが、「ROCKMAN はアンプである」と頭に置いておくべきである事が分かりました。
次にヘッドアンプ部分は構成によって(モジュールの組合せによって)いくつかのラインナップが載っていたのですが、最小構成の次の2つを見ると、プリアンプ部はどのモジュールか?がはっきりしてきます。
それぞれに記されている下の2行 (500 Watts RMS~) はおそらく単にこの構成の仕様を言っているだけだと思いますので、ユニットとしての構成要素は
- Sustainor または Distortion Generator (プリアンプ)
- Stereo Chorus (コーラス)
- 500 Stereo Power Amp(パワーアンプ)
- AC-Powered Head Case(電源付ヘッドケース)
と考えて良いと思います。やっぱり Sustainor (Distortion Generator) はプリアンプってことですよね。
(そういや、Sustainor のパネルにも 「PREAMP / COMPRESSOR」って書いてあったわ)
Guitar Staff Blog さんの記事にも「Rockmanの製品には「取り敢えずこれを集めておけばRockmanの音を堪能出来る」という定義(笑)がありまして」と記載されており、なるほどぉ!と思っていたわけですが、このリーフレットを見ても音色の作りとしては「Sustainor + Stereo Chorus」もしくは「Distortion Generator + Stereo Chorus」が基本であるという事が分かりました。