Guitar notes in a hutch

一人ギターのために調べた事を記録しておきます

ソフトウェアと密接な関係のあるハードウェアの中古購入について (IK Multimedia AXE I/O, Positive Grid BIAS mini guitar, BIAS twin ペダル)

エフェクターの中古購入に関しては現物の確認だけで良いのですが、ソフトウェアと密接に紐づいている製品に関しては中古購入に際して製品登録が解除されているか、という点に注意しないとせっかく購入しても想定どおりに使用できない場合が出てくる可能性があります。最近いくつかそのような製品を購入したので、その顛末を記録しておきます。

IK Multimedia

AXE I/O

 IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / AXE I/O USB接続オーディオインターフェイス

 

Amplitube で有名な IK Multimedia のギターに特化したオーディオインターフェース「AXE I/O」です。こちらは使ってみたいとは思っていましたが、4万円近くするオーディオインターフェースですからそう気軽に買うわけにはいきません。中古で購入したいと考えて調べるとドライバーがダウンロードできないので中古で購入したのに使えないという情報がありました。

例えばこれ、

www.thegearpage.netこの中で AXE I/O は USBコンプライアントなので Mac ユーザーは大丈夫という記述がありますが、調べたところそうでは無いようです。もしかしたら solo ならそうかもしれませんが情報は見つけられていません。(間違っていたら教えてください)

とにかく AXE I/O に関してはトラップが何重にもかけられているようで、まずは

  • シリアルナンバーが製品本体に書いていなくて、別添のカードに書いてある

という恐ろしい仕様になっています。添付のカードはさっさと捨てられる恐れが大きいものだし、シリアルナンバーは本体に書いてあるというのが常識だと思っている所にまさかの「カードに書いてあります」とは。。。

次のトラップは、

  • 前オーナーがシリアルナンバーの登録解除をしていなければ登録できない

ま、分かります。それに加えて、

  • 前オーナーの登録解除には License Transfer Credit €19.99 がかかる

これはよくわかっている人がフリマに出す際にはちゃんと気を付けてやってくれるかもですが、普通のハードだと思ってフリマに出している場合には要注意ですね。

ともかくここまではネットで事前に分かったうえで、激安のジャンク中古でシリアル記載のカードがあるものを見つけたので試しに買ってみました(その人は試したけれどシリアルは使えなかったとの事)。シリアルナンバーはあるのでサポートに問い合わせをすればドライバーを入手できるかも、と思った訳です。

ですのでサポートに問い合わせをかけたところ、次のことが分かりました。

  • ライセンス解除(「ライセンス移行」と言ってましたが)の手続きは前オーナー(「ファースト・ユーザー」と言ってました)側で行う必要があります。

ここで中古で買ったけれど登録をしたユーザーにお願いをしないといけない、そしてそのための連絡手段は何一つない(今回中古を買った人は登録者でないため)という状況に陥りました。(Positive Grid では前オーナーへの連絡手段が残されています、後述)

アウト

この先はなすすべがありません。激安で良かった。

ところでサポートからの情報で一つ重要な情報がありました

  • バンドルソフトウェアは新規購入者の初回登録時のみ追加されます。(これは分かります)、ただし製品の登録解除を行うと、これらのソフトウェア製品は使用できなくなります

という事。AXE I/O は使わなくても Amplitube は使い続けたいという人は容易に想定できるので、中古で売りに出す前にライセンス解除する人は少ないのではないか、という恐ろしさがあります。(例えばこれが Amplitube 5 とのバンドルパックを買った人であれば、そちらのライセンスを保持して AXE I/O にバンドルされている Amplitube 4 deluxe のライセンスは放棄してもいいか、という事になる可能性もありますが・・・)

もちろん理由は説明されていて、ソフト目当てに買ってハードは転売する人ばかりになればやっていられなくなる、という事なので、このやり方自体はいいと思います。

ただ中古で販売する場合の注意点・情報を公式にどこかに公開しておいて頂きたいとは思います。(売る人も買う人も混乱するので)

Positive Grid

Bias mini guitar

 

 Positive Grid ( ポジティブ グリッド ) / BIAS MINI GUITAR ギター用アンプヘッド

これは事前にネットで情報を調べて何となくわかっておりましたが、購入してハッキリわかりました。まずは

  • BIAS AMP 2 のソフトは Bias mini guitar を接続している間はテンポラリーに使用できる

という事です。購入した Bias mini guitar はライセンス解除されていない物を安く買ったので(またかい)、この仕様はありがたいです。

ただし

  • (アプリだけかもしれませんが)違うオーナーに登録(ハードと紐づけ)されたままになっているがどうするか?というダイアログが毎回出ます。「TEMPORARY」を押すことで普通に使えます。
  • 登録が残っているユーザーの登録情報(メールアドレス)が表示されます。

ですので、勇気のある人は登録ユーザーに直接コンタクトをしてお願いすることができます。僕はコンタクトしていません。なぜなら安く買ったという事と、登録解除するメリットが前ユーザーにはないためという事です。つまり

  • 登録ユーザーは BIAS AMP 2 を普通に使える(BIAS mini guitar をつないでいなくても使える)

からです。使えるんならそのままにしておきたいでしょうし、そのおかげでこちらが安くハードを買えたのなら Win-Win です。(つないでる間は使えるので)

ただ、この点はフリマなどで買うときは注意しないとダメで、登録解除してある製品としていない製品では価値が違う (BIAS AMP 2 を常時使えるか否か)ので、その分も考慮して値段を判断しないと損する事になります。

BIAS Distortion/Delay/Modulation Twin

 Positive Grid ( ポジティブ グリッド ) / BIAS Distortion Twin

こちらは上記 BIAS mini guitar とはちょっと異なります。

BIAS mini guitar も含めてライセンス解除の方法は公式情報があり、

support.minet.jp

その中で「BIAS Delay、Distortion、Modulationハードウェアはアカウント登録不要なため、登録変更はご不要です。」と書いてありますが、ちょっと誤解を招く恐れがあると思います。これはソフトの登録とハードが紐づいていない、という事だけを意味しています。

なので

  • Delay/Distortion/Modulationのペダルに関しては、製品に「Redeemコード」を書いた紙が入っているので、それで BIAS Pedal の対応ソフト (Delay, Distortion, Modulationのいずれか) を登録できます。
  • 中古を買った場合は前ユーザーが(元々ソフトを持っているなどで)Redeemコードを使っていなければ登録できますが、そうでなければ別途自分で買う必要があります

とりあえず中古はソフトがついていないと考えておくのが良いかと思います。もちろん購入して Redeem コードで登録出来たらラッキーですが。