Guitar notes in a hutch

一人ギターのために調べた事を記録しておきます

Jimmy Page Wiring (ジミーペイジ配線) について調べた事

ジミーペイジ配線とは

ジミーペイジはもちろん Led Zeppelin のギタリストである、あの人の事で、ハードロックの先駆者であり、先進的な表現を色々試している人でもあります。

そしてギターの配線、特にハムバッカーのコイルタップに興味を持ち調べていくと Jimmy Page Wiring - ジミーペイジ配線 (サーキット) という話をチラホラ聞く事になります。

これはレスポールギターが元々 2ハムバッカーに 3way トグルスイッチおよび 4つのポットを持っているので、ポット全てを Push/Pull タイプに替え ハムバッカーの  (シングルコイル的に数えて) 4つ分のピックアップの接続を組み替える事が可能になっている事をうまく利用していると言えます。 (push/pull は 2回路同時切替できるので、全部で8回路の切替ができる)

持っている機能

1) ネックピックアップのタップ (ネックボリューム)

タップする事でネックピックアップの内側 (シングル) のみ使用できます


2) ブリッジピックアップのタップ (ブリッジボリューム)

タップする事でブリッジピックアップの外側 (ポールピース側シングル) のみ使用できます

3) パラレル⇔シリーズ切替 (ネックトーン)

通常はネックとブリッジはパラレルで接続されている (3way トグルが真ん中の時) のをシリーズ接続できます。 (タップしてあればタップ状態をシリーズに接続する)

4) フェイズイン⇔アウト切替 (ブリッジトーン)

ブリッジ側の位相を反転する事でフェイズアウトさせることができます。

配線図

jimmy page wiring」で検索すると色々出てきます。僕の方でリライトしてみた回路図はこんな感じです (間違いがあると思うので参考にする場合は検索で探してください)。 (右上の 4端子は 3way トグルスイッチを表し、右側の 2端子はアウトプットジャックを表しています。

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Jimmy Page Wiring

この回路の肝 (すごい発想) は右上のネックトーンの Push/Pull と 3wayトグルスイッチの部分の組合せで実現する「パラレル⇔シリーズ」切替です。

ほかのタップ、フェイズ切替は教科書通りの配線で、それを各スイッチに割り振っているだけですが、「パラレル⇔シリーズ」切替部分は独創的な発想で、故に最初は理解に苦しみました。

面白いのは、最終的な出力に使う中の 2線 (通常はまとめて結線してしまう) を分けて使用し、Push/Pull につなげる事でパラレルの時はつながっているがシリーズでは離して使う事、そしてパラレルではネックの出力に (ホット側) で使っていた 3way トグルの左から2番目の線を、シリーズ接続時にはグラウンドにつなげ、今までと極性を反対側にする事でよりシンプルにシリーズ接続が行える事、さらにそのままでは位相が変わってしまうのをフェイズ切替も備えているのを利用し位相反転させてシリーズ接続時もフェイズイン側として使える (たぶん)、というところです。

参考

ジミーペイジ配線とは微妙に異なりますが、こちらのギターは様々は配線の組合せを持っており、参考になります。

www.digimart.net